● 「モール温泉」とはどんな温泉?
十勝川温泉は、日本でも珍しい“モールの湯”が湧出しています。遥か太古の時代、ここ十勝川河畔は、葦などの植物が自生していました。それらの植物が長い時間をかけて堆積し、できあがった亜炭層から湧き出る温泉が、植物性の有機物を多く含む"モールの湯"なのです。「モール」とは、亜炭などをさすドイツ語に由来しています。
● 北海道遺産にも選定
植物性温泉のモール温泉は、一般的な鉱物性温泉に比べて世界でも希少な泉質で、資源が限られている貴重な温泉資源です。数ある北海道内の温泉地に先駆け、平成16年に北海道遺産として選定されました。
十勝川温泉は、かつてアイヌの人たちが薬の沼と言っていたという語り伝えもある温泉で、昭和初期から本格的に開発が行われました。
戦後は道東を代表する温泉地に成長し、今では圏内外関わず多くの観光客が訪れています。
この貴重な温泉資源を大切に守っていこうと、地域が一丸となって資源の保護活動を行っている温泉郷です。
● モール温泉が優れている理由
十勝平野の地層には、太古の植物が完全に炭化しないで残った、亜炭、泥炭のほかに、花嗣斑岩(かこうはんがん)が広く分布しています。亜炭、泥炭に含まれている腐植物質(フミン物質)は、肌をすべすべにし、皮膚を再生する作用があります。一方、花尚斑岩は、温泉の分子を細かくする特性があります。十勝川「モール温泉」は、植物のエキスと岩石のミネラルの両方をたっぷり含んでいるので、ほかの植物性温泉にはない、化粧水のような保湿効果があり、浸透性に富む肌に優しい温泉です。
( 中野益男帯広畜産大学名誉教授 )






十勝川温泉 第一ホテル